空の英雄Roland Garros

Roland Garros(ローラン・ギャロス)と言えば、フレンチオープンの開かれるテニス競技場の名称であり、フレンチオープン自体の通称ともなっています。しかし、この名前の由来についてはあまり知られていません。Roland Garrosに関する情報をインターネットで集めてみました。

1927年、四銃士(ジャック・ブルニョン、ジャン・ボロトラ、アンリ・コシェ、ルネ・ラコステ)の活躍で、デビスカップがアメリカからフランスにわたることになりました。翌年の決勝は優勝カップ保有国のフランスで行われるため、大会に相応しいスタジアムの建設が必要となりました。そこで、ブーローニュの森にあるテニスクラブのスタッド・フランセが3ヘクタールの土地を寄付しました。寄付の条件として、スタッド・フランセのメンバーであったRoland Garrosの名前を記念に残すこととなったのです。
四銃士の活躍で、その後1933年まで「銀のサラダボール」を保持し続けました。フランステニスの栄光の時代です。
(出典はhttp://www.rolandgarros.org/French/Information.nsf/History/An+Overview)

Roland Garrosは航空史黎明期の飛行家ですが、30年の短い生涯は波乱に満ちています。


航空史黎明期の飛行家としてのキャリアは華々しく、空の英雄と呼ぶに相応しいものがあります。
http://www.decollage.org/pgts/cupeng/1913.htm
http://www.cfanet.com/mlewis/garos.htm
http://members.tripod.com/~Whitehead/index.html#garros
http://www.hq.nasa.gov/office/pao/History/Timeline/1915-19.html
http://www.csd.uwo.ca/~pettypi/elevon/aces.html
http://www.fwst.net/comm/virtual/aviation.htm


Roland Garrosが特別仕様で注文したBugattiの自動車にもRoland Garrosモデルと名づけられています。
http://www.stud.unit.no/~jacob/BILsidor/Bugatti/type/16-18.html


友人であった詩人のJean Cocteauは彼に捧げる詩Le Cap de Bonne-Esperanceを詠んでいます。
http://qsilver.queensu.ca/french/Cours/jeancoc/jcbio.html

さて、Roland Garrosのテニスとの関わりですが、スタッド・フランセ・テニスクラブのメンバーであった以外には見つかりませんでした。

Roland Garrosの発音について

ローラン・ギャロスが(現在では)正しいようです。ギャロと Garrosの"s"を発音しないフランス人もたまにいますが、人名辞典の発音表記、テレビ・ラジオでの発音もギャロスで統一されています。言語学的にはどちらもらも正しい読み方です。何故か、テニスのキャリアのある日本の人は皆さんギャロと発音されています。ギャロと呼ぶのが日本で一般化してしまったのかも知れません。