London Olympic 2012 |
||||||||||||||||||||
応援の力がこれほどまでに選手に力を与えるものだろうか。英国民の応援を一身に受けてプレイするアンディ・マリーには、いつもの危うさはまったく感じられない。一挙手一投足に力が漲り、フェデラーを圧倒している。準決勝のジョコビッチ戦も盤石で隙がなかったが、決勝ではさらに力強い。フェデラーも流れを変えようとしていろいろと試みるが、マリーは揺るぎない。フェデラーがこれだけ多くのミスショットをするのを見たことがないが、それだけマリーのボールに威力があった。1か月前のウィンブルドンではフェデラーが華麗なネットプレーでマリーを翻弄したが、同じウィンブルドンの会場でフェデラーはネットに近づくことも殆どできなかった。6-2 / 6-1 / 6-4 。マリーが勝つべくして勝った一戦だ。 | ||||||||||||||||||||
今回は男子シングルスの準決勝と決勝を観戦する予定であったが、準決勝はウィンブルドンビレッジのパブで観戦するはめになった。恥をさらすことになるが、チケット詐欺に遭った経緯を書いておきたい。 オリンピック観戦を予定してこの時期の休暇取得を計画していたが、テニスのチケットはとても入手できそうになく諦めていた。ところが、オリンピックの1週間前のテレビニュースでチケットが100万枚以上売れ残っているとのニュースが流れ、もしかしたらと思ってネットで検索してみた。Olympic, tennis, ticketで検索すると、www.liveolympictickets.comが上位に見つかり、テニス部門を見ると準決勝、決勝ともにどのカテゴリーのチケットでも買えるとの表示がある。 この時点で怪しいと気が付くべきであった。このサイトは、チケット以外の情報も満載でつい信用してしまったのと、チケットが手に入ると舞い上がってしまって、恐ろしく値段の張るチケットであったが(だからこそ信用してしまったのかも知れないが)、Visaカード払いで発注してしまった。「支払いの確認」に2日ほど待たされ、オーダー確認の連絡を受けた。宿泊先で受け取る場合、宿泊先の受領サインで注文の実行が完結する旨の念書を取られる。さらに2日待たされて、「チケットは開催日の3日前に宿泊先に発送する」との連絡が来た。漸くここで怪しいと気づき、慌ててチケットを即時送るようにメールを送るが、まったく返答がない。 ネットでこの業者の評判を調べると、フランス・スペイン国境のアンドラに拠点を置く、国際的な詐欺集団であるとの記事や、チケットが届かない、注文より低いカテゴリーのチケットを送ってきたなどの苦情がネット上に氾濫している。そこで、日本のカード会社に電話して支払い停止を要請し、今までの経緯を示す文書のコピーをメールで送付した。翌日カード会社より連絡があり、「現時点では詐欺と判断できない」とのことのようなので、暫く様子を見ることとした。 準決勝の3日前の7月31日に業者よりメール連絡を受けた。チケットを送るに前に、「指定出荷先でチケットが受け取られた時点で、チケットの数量、カテゴリーともに正しく受領されたものと認め、一切のクレームをしない」とのサインをして返送するようにとの要求だ。最後の部分を「・・・とは認めず、クレームの権利を留保する」と、じっくり読まないと分からないように書き換えて返信した。 準決勝前日の7月2日にに宿泊先に宅配便が届き、開封してもらうと準決勝のチケットはなく、決勝のチケットが1枚のみとだが「本物のようだ」とのこと。翌3日朝宿泊先に着いてチケットを受け取る。チケットのカテゴリーは最低のDで一番上のブロックの席だ。注文したのはもっとも高いVIPgoldのカテゴリーだが、DがVIPgoldだと強弁されれば反論は難しい。業者に対して、準決勝チケットの未受領と決勝チケットのカテゴリーの違いをメールでクレームするが、業者のウェブサイトは既に消えており、クレームメールも受信者不在で戻ってきた。 イギリスの警察に被害届を出し、カード会社にすべての経緯を示す文書コピーを送って支払い停止を要請したところ、「全額支払い停止の方向で処理を進めるが最終確定に2か月程度かかる」との回答が来た。最終的には、決勝の分も請求されないことにしてくれた。結局、詐欺に遭って只で決勝が観戦できたという変な結末であった。 |
||||||||||||||||||||
おもしろテニスクラブに戻る |