THE CHAMPIONSHIPS 2016

今年のウィンブルドンはアンディー・マリーが優勝すると考えていたが、その通りとなった。ジョコビッチの3回戦敗退は予想外だったが、決勝でジョコビッチと戦ってもマリーの優勝は固いと思っていた。2013年のウィンブルドン優勝以来、グランドスラムで3度決勝に進むが勝つことができなかった。グランドスラム、特にウィンブルドン優勝に対する飢餓感が誰よりも高かった。そして、優勝のため少しでも効果のあることはストイックにすべてやってきた。

なかでも、レンドル・コーチを復帰させたことが最大の収穫だったようだ。毎試合、キーとなるポイントでは、必ず自陣に向かって吼え、拳を振る動作を繰り返した。感情を露わにするマリーに対して観客も応えた。準々決勝ではツォンガの逆襲で足元をすくわれかけたが、ファイナルセットでなんとか勝ち切ったのは、気持ちの強さと準備してきたものの差だったように感じる。2013年の準々決勝でも、ベルダスコに2セットダウンから奇跡的に逆転した時も同じだった。

今後のグランドスラムでもマリーが同じように力を発揮できるかと言うと、そう簡単ではない。今回ほどのエネルギーを蓄えた状態で次のグランドスラムに臨むことは難しいことのように思われる。

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テニスの聖地ウィンブルドンのセンターコートは特別だ。スタジアムには言葉には言い表せない精気のようなものが溢れているように感じる。テレビや写真では同じような雰囲気は感じられても、精気はその場にいないと感じることはできない。 今回は、1回戦から準々決勝まで、4回センターコートで観戦することができた。このような幸せを与えてくれた行列の神様に感謝。


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