Roland Garrosのチケット購入法

もうすぐRoland Garros全仏オープンですね。

Roland Garrosのチケット購入方法の問い合わせを受ける事があります。私のチケット購入方法は正統派ではありませんが、ご参考までにご説明しましょう。96年の実績ですので、ちょっと古いかも知れません。

フレンチオープンのチケットは、まずFFT(フランステニス協会)の会員(13,000 クラブ、110万人)と招待客に優先的に配布されます。コネがあればこのルートで入手すべきでしょう。残ったチケットはあまり良い席がないという話です。闇で流れるチケットはこうした無料招待やFFTメンバークラブ経由のものが多いようです。「このチケットはxxx大臣の筋から流れてきたものだ」と自慢気に示すダフ屋もいますが、これで更にプレミアがつく訳ではありません。

私は次の理由により当日のダフ屋買い専門です。
* 値段は正規価格の2-3倍だが、日本の値段よりはまだ安い。(値段は後述)
* よい席が確実に手に入る
* 前日の晩にMinitel/Internetなどで試合の組み合わせ予定を見てどのコートのチケットを買うかきめられる。(これが一番重要)
* 事前に買ったチケットは雨がふれば、翌年のチケットにしか交換して貰えない。
* 朝早く来て並ぶのが面倒。

以下、具体的なアドバイス:

1) ホテルのフロントでMinitelから当日の組み合わせとコートを調べてもらう。 Minitelの番号は、3615 FFTか3615EQUIPE。
2) 地下鉄(No.10)のPorte d'Auteilで降りるとダフ屋がよってくるので、目的のコートのチケットの座席と価格を交渉。
3) 指定座席はCenter court, S-L Court, No.1で、CenterとS-Lは出場選手のレベルもほぼ同格です。 下段=Bas、東=E,西=O,南=S, 北=Nです。 EB 12-45の座席番号は東側下段、下から12段目となります。Bが付かない席は中段より上の席になるので注意。チケットの裏にコートの座席図があります。この図だとBがなくても下の方の印象を持ちますが、実際はかなり上になってしまうので要注意。 コートサイドの桝席は殆ど入手不可能です。昼食付きで5-6万円(準々決勝くらいまで)というのは業者が販売しています(企業の接待用)。
4) チケットに書いてある日付は必ず確認の事。
5) ダフ屋は必ず複数当たって席と値段を確認。値段は相手の言い値の半分から交渉して2/3程度で終わるのが普通のようです。
6) 警察が巡回していますが、客の方はあまり気にする事はありません。ウィンブルドンのように入り口で身分証明書とチケットに書かれた名前をチェックされることもありません。
7) ビデオカメラは持ち込み禁止です。持ち込む場合は決死の覚悟が必要です。

言葉が通じないハンデはあるかと思いますが、それほど心配する事もありません。私が一番好きなとても楽しい大会ですので誰でも楽しんでもらえると思います。

96年のRoland Garrsoでの収支報告です:

Roland Garrosの入場券の決算報告。全てダフ屋からの入手です。
(1週めであれば、朝早く行けば当日券が買える可能性もあるようですが。)
1-4回戦 Other court : 定価1,500円が週日で3,000円 、休日で4,000円程度でした。
4回戦 No.1 court (伊達、日曜): 定価2,500円が6,000円 。
女子決勝 Center court 下段上部: 定価 6,000円が 14,000円。
男子決勝 Center court 下段上部: 定価 6,000円が 20,000円。

今回のRoland Garrosでは、2周めからダフ屋の取り締まりが厳しくなったようで、逮捕者もでたようです。「おれたちゃ、からだ張って売ってんだからヨ」という訳で、決勝のチケットはあまり値切れませんでした。合計 51,000円+写真代+アイスクリーム代の散財でした。

1-4回戦のOther courtの 3,000-4,000円は価値があります。シングルスのシード選手の試合も目の前2メートルで見られます。各コートでは1日に男女各2試合あります。決勝のチケットにそれだけの価値があるかは、意見の分かれるところです。テニス自体を見るのであれば1週目の アザーコートでしょうが、決勝のセンターコートには、試合自体への興味の他に観客席が興奮で盛り上がるさ中にいる事の楽しみがあります。女子決勝では試合内容も白熱して、応援合戦も盛り上がりました。満場のシュテフィコールとそれに対抗してのスペイン人観客グループのアラ、アラ、アラランチャ(?)コールもあって大いに楽しめて14,000円の価値は十分でした。これに対して男子決勝は20,000円の価値はありませんでした。試合自体も盛り上がりに欠け、応援も散発的で興奮する事もなく盛り上がりませんでした。スティッヒもカフェルニコフも気合を入れて応援したくなるような選手ではないですね。

24日からのWinbledonにも行こうかとも思いましたが、入場券が高すぎて今年は断念しました。3泊分のホテルとセンター+No.1 各1日の中程度の席とリッチなクラブハウスでの美人付き昼食で、10-14万円です。ダフ屋のチケットは入場を拒否されるケースがあるので、正規の業者から買うか、前の日から並んで買うか、しかありません。若い人は並んで買うのもいいかもしれませんね。イギリス人は結構な年寄りでも並んでいますが。


Roland Garrosに是非行ってみたいという方は、こちらまでご一報下されば美人の穴場もお教えします。