PARIS MASTERS 2010
Paris, November 2010



パリは木枯らしが吹く季節だが、ベルシーオムニスポーツ館は熱い。フランス人選手への応援とそれに応える地元選手の活躍には驚くばかりだ。会場は軽快な太鼓のリズムに合わせて、手拍子、連呼、足を踏み鳴らしての地響きにウェーブの連続。フランス人選手の活躍はベルシー効果と呼ばれているが、ベルシーマジックとでも呼ぶべきものだ。

ミカエル・ロドラは、3回戦でジョコビッチに競り勝ち、準々決勝でダビデンコを圧倒し、準決勝ではソダーリングをあと一歩まで追い詰めた。ガエル・モンフィスは、3回戦のベルダスコ戦をきわどい接戦でかわし、準々決勝のマレー戦もフルセットで勝ちあがり、準決勝のフェデラー戦では全セットタイブレークの接戦を制して直接対決初勝利。これはマジックとしか言いようがない。

オリジナルサイズの写真は暫くの間こちらに掲載します: http://www.imagegateway.net/p?p=CjjEUs2ws5R&t=LCJ

 

 Soderlingはマスターズシリーズ初優勝。2年連続で決勝で敗れたMonfilsに対して、「君の気持はよく分かるよ。僕も全仏で同じ経験をしたからね。でも、いつかは僕のような日が必ず来るよ。」 


Robin Soderling - Gaël Monfils 6-1/7-6
 Monfilsは準決勝までの勢いが嘘のように、まるで魔法が解けてしまったようだ。一方のSoderlingは昨日の苦戦から一転して本来のショットが戻る。

Gaël Monfils-Roger Federer 7-6/6-7/7-6

Robin Soderling-Michael Llodra 6-7/7-5/7-6
 MonfilsはFedererの4回のマッチポイントを凌いでの奇跡の実現。応援の力とは不思議だ。フェドカップで伊達公子が有明の満場の応援を得てグラフに勝った試合を思い出す。

Llodraは3回のマッチポイントをものにできず奇跡ならず。二つ目のポイントはチャンスボールだっただけに惜しかった。 サーブ&ボレーで果敢に前にでるのを見るのは気持ちいい。

             

 (Quater Fina) l 6-1/7-6
Roger Federer - Jurgen Melzer

 6-2/2-6/6-3
Gaël Monfils - Andy Murray
 7-5/6-4
Robin Soderling - Andy Rodick
 7-5/6-1
Michael Llodra-Nikolay Davydenko
                               

(3R )  6-4/6-3
Federer-Stepanek

7-6 /2-6/6-3
Melzer - Ferrer
 7-6/3-6/6-3
Murray - Cilic
 6-7/7-6/7-5
Monfils-Verdasco
 6-3/7-6
Rodick-Gulbis
 7-6/6-3
Soderling-Wawrinka
 4-6/7-6/6-0
Davydenko-Berdyich
 7-6/6-2
Llodra-Djokovic
                               

 (2R) 6-4/6-4
Federer - Gasquet

                           




今回の主役は何と言ってもモンフィスだ。地元の応援を力に、猛スピードで走り、クレイコートのように滑りまくり、制御不能になって転ぶ。それにしてもよく転ぶ。転ぶ回数が好調の度合いを示しているようだ。その証拠に、準決勝まで毎試合5,6回は転んでいたのが、決勝では1回しか転ばなかった。

モンフィスは見ても楽しいが、写真を撮っても楽しい。カメラを横に置いて観戦すべきか、カメラで狙い続けるか悩ましい限りだ。今のテニス界にこれだけの役者はいない。 It's Show Time!
 
 


ベルシーマジック最大の功労者。ローラン・ギャロスの応援では、かなり無秩序な応援が多いが、ベルシーでは「応援団長」のお蔭で、整然とした応援で気持ち良く盛り上がった。応援団長は、手打ちのドラムで、絶妙のタイミングと軽快なリズムで拍手の音頭。会場が一体となって応援する。多分プロのミュージシャンなのではないかと思われる。うるさいスティックバルーンがないのもいい。拍手は自分の手を叩いてするものだ。

応援団長は準決勝まで毎日通っていたが、何故か決勝には来ていない。まさかフランス選手が決勝まで残るとは考えていなかったのだろう。このせいで応援は散漫になり、モンフィスにも冴えが見られなかった。最大の敗因だ。フランステニス協会は、この功労者に対して、決勝では協会長の横の席を確保しておくべきだった。

日本のデビスカップなどでも、応援団の太鼓と怒鳴り声にうるさいスティックバルーンが鳴り響くが、とても好きにはなれない。日本でもプロのパーカッショニストを招いて欲しいものだ。

 
 

決勝戦の前には、レヴェイヨン(前夜祭)と名付けられたバレーとシルク・ド・ソレイユ風の綱登り。何ともパリらしくて良い。でも、テニスとの関係がいまいち分からないが。

試合後の表彰式の前にも、リオのカーニバル風の女性が3人登場して軽快なダンス。これもパリらしくていいなぁ。と思ったら、胸に「BNPパリバ銀行よ、原子力投資を止めよ!」すぐに警備員に連れ出されてしまったが、これもパリらしい。

 
 今回のチケットは、5月の全仏の機会に買っておいた通し券に加えて、公式チケット交換所のViagogoで入手した。全仏では出物が少なくあまり役に立たなかったが、普及が進んだようで今回は良いチケットが多く出回っていた。通しで買っていたチケットの席が斜め後方の席で良くなかったため、準決勝と決勝ではViagogoで購入済みのチケットを売却すると同時にコートサイドのチケットを購入した。売却にはPaypalのアカウントが必要だが、購入した価格で売れる。買う方も15%の手数料だけで買えるので非常にありがたい。買うだけならクレジットカードでOKだ。